参院選が終わった。
誰が敗けたのか?
自民党の獲得議席数は57。
改選議席を9も減らした。
とても勝者とは言えない。
しかも投票率が低く、組織票を持つ自民に有利なはずの条件下だった事を考えると、
とても喜べる結果ではあるまい。
非改選と合わせて単独過半数も失った。
公明は3議席増の14議席。
各メディアの事前予測では9~15議席と見られていた。
その最高議席数に近い。
こちらは、投票率の低さがそのままプラスに働いた形だ。一方、野党はどうか。
立憲民主党が8議席増やした。
それでも僅か17議席。
事前予測では15~26議席と見られていた。
その最低議席数に近い。
これで「勝った」とはお世辞にも言い難い。維新の3議席増による10議席獲得は、
事前予測の最高議席数11に近い。
それでも自公プラス維新のいわゆる「改憲勢力」で、
非改選と合わせて参院の3分の2に届かなかった。しかし個別の分析を越えて、投票率が48.80%にとどまった
(つまり全政党を合わせても有権者の過半数の支持を得ていない)
という事実は何を意味するか。恐らく、単なる政治的無関心の他に、既存の政党はどこも期待出来ない、
というニヒリズムが背景にあるだろう。
その意味では既存の全政党が敗者とも言える。
安倍政権は嫌だが、野党も頼りに出来ない―という層がかなりいるのではないか。
今回の選挙で、そういう層のごく一部を掘り起こし、
新たに政党要件を手に入れたのが「れいわ新選組」だろう。
国民の政治不信は随分以前から。
その不信を、誰かが払拭してくれるのではないかと淡い期待を抱いては、
裏切られ続けて来た。例えば、小泉純一郎首相への期待感。
或いは民主党政権への期待感。
近くは発足したばかりの立憲民主党への期待感
(ごく短期間ながら橋下徹氏や希望の党への期待感もあった)。しかし、他者に過大な期待を掛けるだけでは、
いたずらに絶望を深めるばかりだ。私ら自身が真実を見極める目を養い、根気強く政治への関心を持ち続け、
自分の持ち場を最優先しながら、必要で可能な行動は躊躇わない、
という姿勢を自らに課して行く以外ないだろう。例えば、8月のゴー宣道場に足を運んでみる…
というのもその1つではないか。締め切りは24日、明日だ。
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